最愛の悪友、オカチャンに誘発され、
そして中学の体育の先生に触発され・・・。
そして僕はとうとうエロ本を買う決意をした!
中学2年生だった僕はオカチャンから見せてもらった
いわゆる「裏本」以外はエロ本というものを手にしたことがなかった。
もっぱら、児童向けのコロコロコミックや
週刊マンガに出てくるちょっとエッチなマンガで興奮していた。

やっぱもっとエロいのが見たい!
そして決意したのでした。
エロ本を本屋で買う訳にもいかないし
そもそもエロ本がいくらするかも分からない。
しかし目覚め始めたミニゴジラは
校内のセーラー服を着た女の子を見るだけで
ファスナーをブチ破りそうな勢いだった。
よし、探しに行こう!
バレーの部活が終わって家に帰り
自転車に乗って町を走り回った。
2~3件、本屋にも立ち寄ったが
さすがにエロコーナーには近寄れなかった。
自転車で走り回ること1時間ほど
あった!あった!
県道沿いの駐車場に
エロ本専用の自動販売機を見つけた。

ポッケの中には100円玉が5枚。
果たしてこれで憧れのエロ本が買えるのか。
まずは自動販売機にどんなエロ本があるのか、
そして一体いくらするのか偵察することにした。
自動販売機は県道の横にあったので、
まずは自転車に乗ったまま通り過ぎるときに
目に焼き付ける作戦に出た。
バレーで鍛えた動体視力がものをいうぞ。
と思ったのは浅はかだった。
車の通行が多いのと
歩行者のおばちゃんがいたりで
気が気じゃない。
そうやって自転車の通りすがり作戦は
数度のチャレンジも虚しく失敗に終わった。
次は歩いてみよう!
作戦を変更して自転車を近くのスーパーに置き
徒歩でエロ本救出作戦に出ることにした。
待ってろよ、エロ本!
僕が1冊救出してやるから!
徒歩の作戦決行。
これは良い。
ゆっくり歩けば自動販売機の本も値段もバッチリ見れる。
表紙の絵で一番に飛び込んできたものがあった。
助けて~!
エロ本が僕を呼んでいるような気がした。
待ってろエロ本ちゃん!
君は一体いくらなんだ?
そやって値段を見ると
400円
しめたぞ!!
これなら買える!
気がつけば辺りはもう薄暗く
通行人の顔も分かりにくくなっていた。
よし!
決断した僕は
何度も自販機の前を行ったり来たりした。
中々勇気が出ない。
夕暮れで通行人はまばらになったものの
逆に車の通りが多くなってきた。
救出のターゲットは決まっている。
ウロチョロしながら
車の列が切れるのを待った。
今だ!!
ポッケの中から100円玉を取り出す。
しかし焦って中々出てこない。
落ち着け、落ち着け。
そう自分に言い聞かせながら
100円玉数枚をポッケから取り出した。
震える手を堪えながら
100円玉を入れ始めた。
とそのとき、
いつの間にか車が近付いてきた。
まずい!
僕はまた歩き出した。
ふぅ・・・
どっから来たんだあの車。
いや、予想以上にお金を入れるのに手間取ったのだった。
そして再び救出作戦。
同じように車が途切れたところで
自販機に忍び寄る。
100円、200円・・・
ちぃっ!
また車がきやがった。
そして作戦を一旦中断した。
今度はすぐに行動できるように
自販機の裏のブロック塀のところに隠れた。
今自販機に入っているのは300円。
あと100円入れてボタンを押せば
念願のMyエロ本が手に入る!
しかし・・・
車が途切れるのを待つこと数十分。
車は途切れるどころか、渋滞し始めた。
ガーーーーン(=_=)
暗くなった夜道で、
もし知り合いのお父さんなんかに
エロ本買っているところを
ヘッドライトで照らされたら
人前でミニゴジラ晒すより恥ずかしい・・・。
人生初のエロ子救出作戦は
あえなく失敗に終わった。
大切なお小遣い500円の中から400円という大金を失った…。
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