灯台下暗しという言葉を知ったのはこの頃だったか。
変態という名札を張った仲間がいたのだ。
その男は同じクラスの加○という奴。
僕が通う中学の地区は、住宅街だった。
どちらかと言えば田舎。
そんな田舎に「ダイエー」がやってきた!
3階建てのダイエーは僕ら田舎者にとっては
画期的なショッピングセンターだった。
オープンして一ヶ月程は長蛇の列だった。
ミーハーの僕ももれなくその列に並ぶために
真新しいダイエーに行くことにした。
とはいっても田舎。
ダイエーに行くのに田んぼのあぜ道を通っていく。
あぜ道の真ん中には
田んぼの排水をする側溝だあった。

子供のころから想像豊かだった僕は
お金でも落ちてないかなぁ~
とか思いながら
側溝のフタの穴を一つひとつ見ながら歩いていた。
同級生の加○の顔を思い浮かべた。
!!!
いや、思い浮かべたのではない!
いま、確かに側溝の中で
見覚えのある加○(以下K)と目が合ったのだ。
おい!K!
お前何してんだ!!!
するとKは側溝を速攻で這って行った。
もちろん僕は追いかける。
そしてKはほふく前進で逃げる。
しかし逃げれるはずがない。
Kはミミズ程度の速さのほふく前進。
その辺に落ちていた枝を拾い
側溝のフタの間にある隙間から枝を突っ込んだ。
Kは小さな隙間から黙ってこちらを覗きこんだ。
お前、何してんの?
そう聞くと
Kはまたほふく前進を始めた。※1
そこまで逃げるには訳があるはず。
僕は次の側溝のフェンスのところまで先回りし
フタを開けて待った。
Kは観念したかのように外に出てきた。
お前何やってんの?
するとKは下を向いたまま
いや、お金が落ちてないかと思って・・・
さらに問い詰めてみた。
するとKは
いや、えっと・・・
パンチラ見えるかと思ってさ・・・※2
仲間発見!!
僕は非難するのではなく
仲間として受け入れる方が得策だと考えた。
んで?
見えたの?
するとKは笑顔になって得意そうに話し出した。
意外とね
みんな速足だからさ
一瞬だけ見えるのよ。
でもね、
30分位いたら
3人位パンツ見えたよ。
みんな白だった。
でも下から見てるから
どんな人か分からなかった。
パンチラ大好き仲間が出来た瞬間だった。
そして次の日、
僕はあぜ道の側溝の中に仰向けになっていた。
すると向こうの方から
ガサッ、ガサッ
と音がする
言うまでもないが
Kとの再会だった。
【ニュース】「我慢できなくて」側溝に潜んでのぞき見や盗撮 母は「自分の育て方が悪かったのか」と苦悩
※1)建造物侵入罪(刑法第130条)不動産侵奪罪(第235条の2)
にあたる可能性があります。
※2)迷惑防止条例違反、または軽犯罪法1条1号または32号に反する可能性があります。
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